手軽な心臓CTへの道のり

心臓CTについての云々かんぬん、研究会報告等を自由気ままにしていきたいと思います

ポジショニングについて

これまで撮影法云々について書いてきましたがポジショニングについて少々…

 

CTはCenterが最も空間分解能や時間分解能が良く、そのため目的部位をガントリー中心にポジショニングをする。

体幹なら体幹の中心を、整形領域なら目的部位をという風に。

 

同様に心臓CTではCTをガントリー中心に持って行くのがよいとされている。

が、本当にそれで良いのか実は常々疑問に思っている。

 

講演や文献を見ると患者さんを寝台に寝かせる際には若干右寄り、つまり寝台の中心に心臓を位置させるのが良いとされている。

この目的は上に書いた様に時間分解能を低下させないためである。

しかし、この時間分解能を一番必要とする冠動脈はどこなのかを考えてみると、それは一番動きが大きいとされるRCAなのではないかと考える。

ではこのRCAはどこに位置しているのかといえば、それは「心臓の中心」ではなくほぼ「体の中心」なのである(もしくは正中よりちょこっと右)。

つまり心臓を撮影するからと言って心臓中心に患者さんを寝かせて撮影すると、この一番動きの大きいRCAに対する時間分解能は低下してしまうことになる。

 

以上の理由から私は患者さんを寝かせる際に中心に寝かせることはまだしも、右によせて(心臓を中心にして)寝かせるのかいかがなものかと思っている。

あんまり大きい声で言うと怒る人もいると思うのでこういう匿名なところで書いているわけです。

正直臨床的にどれだけ意味があるのかは分からないが(中心でも右寄りでも)、この辺も考えて検査できればと思う。

 

と、高さについては心臓中心にするので、胸部CTよりもちょっと寝台を下げる感じですね。

 

ちょっと短いですがこの辺で。

初歩初歩からやっていこうと思っているので次は撮影範囲について書こうかと思っています。